第71期自見壮二朗名人が福岡県知事を表敬訪問

2025.07.19
作成者: 慶應かるた会 五段 早川裕章(広報部)

自見壮二朗第71期名人(七段・九州大学かるた会・23歳)が714()午後、福岡県庁(福岡市博多区)を訪ね、服部誠太郎知事を表敬訪問しました。福岡県から初の名人誕生を記念したものです。

表敬訪問には福岡県かるた協会の佐々木宏会長、(一社)全日本かるた協会から北野嘉文理事(広報部長)と小職、自見名人が生まれ育った福岡県古賀市から田辺一城市長と吉田健一朗県議が同席しました。

自見名人は「5歳の時に古賀市のかるた会で競技かるたを始め、福岡高校の百人一首部、九州大学百人一首部とずっと福岡県でかるたを取ってきました。名人という競技かるた界で最も大きなタイトルも、福岡県かるた協会の皆様のご支援で獲得できました。来年1月には『防衛戦』という形で、名人戦があります。学生最後の年なのでより一層力をいれて、今後とも福岡県の皆さんの力をお借りして精進してまいりたいと思っているところです。」とあいさつしました。

これに対し福岡県の服部知事は「誠におめでとうございます。心よりお祝い申し上げます。4期連続をめざした名人を阻んで獲得されたということでまさに快挙。福岡県からの名人は史上初めてなので素晴らしいこと。しかも4年前に一度挑んで退けられたのに壁を乗り越えられリベンジを果たされた。ずっと努力を続けてこられてこれは自見さんの努力の成果だと思います。」とお祝いの言葉を述べられました。

そして「(来年の名人位決定戦は)挑戦者だった今回とは違うプレッシャーを感じながらの戦いになります。自信をもって戦いに臨み、がっちり手放さないよう頑張っていただきたいと思います。百人一首競技かるたは文化的な側面もスポーツの側面も持っていると思いますが、文化であれスポーツであれ、福岡県は若い人材の芽を伸ばしていこうという取り組みをやっています。自見さんのような若々しい皆さんのチャレンジをこれからもしっかり応援していきます」と自見名人を激励されました。

このあとの雑談タイムでは話が弾み、予定の時間を大きく超えました。

服部知事が「放送が始まった連続ドラマ「ちはやふるめぐり(日本テレビ系・毎週水曜午後10)を機にまたブームが起きるといいですね」と話をふると、自見名人は「競技かるたは『読まれたら取る』以上の戦略があるなど、非常に面白い競技ですが、将棋などに比べるとマイナーです。ブームではなく長く親しまれるポテンシャルをもっていると思いますので、ドラマが今後の普及拡大のきっかけになったら良いなと思っています。」と答えました。

最後に北野理事が「和歌という千年以上前から続く日本文化を競技かるたというスポーツ・ゲームを通じて継承していく。全日本かるた協会としてはこういう形で日本文化の継承に貢献していきたいと考えています」と述べ、表敬訪問はなごやかに幕を下ろしました。

この表敬訪問の模様は小職のブログ note 早川裕章 地方移住043 「福岡県は『競技かるた』が盛ん 自見名人が県知事に勝利を報告」でも紹介しています。無料でお読みいただけます。