2006-01-11

1999.10.31
「渡辺クインが4連覇!」 - 第31回 全国かるた女流選手権大会

 第31回全国かるた女流選手権大会は10月31日(日)、福井県武生市の 福井県立武道館でA~Eの5階級が行なわれ、A級は女流選手権3連覇中の渡 辺令恵クイン(横浜隼会)が決勝で夏の学生選手権の覇者今村淳子選手(伊勢 原みちのく会)を下し、この大会4連覇、7度目の優勝を果たした。
 全国から49名の女性選手が参加したA級では、大きな番狂わせもなく、全 国大会で実績をあげている選手が上位に進出。優勝した渡辺クインは安定した 戦いぶりを見せ、準決勝ではこの日、今村元クインを12枚で下すなど好調の 斎藤裕理選手(京都かるた協会)を12枚の大差で下して決勝に駒を進めた。 決勝で対した今村は準決勝で地元のエースである山崎元クイン(福井渚会)を 2枚差で競り落として決勝に勝ち上がってきた。
 決勝は今村が自らのお手つきに苦しみながらもよく挽回し、渡辺クインと熱 戦を展開。試合は2−2までもつれたが、最後は渡辺クインが試合巧者ぶりを 発揮して今村のミスを誘い、2枚差で勝利を手にした。
 渡辺クインは5月の小倉忌大会、9月の水沢大会に続いて今季3勝め。優勝 を逃した大会も確実に上位に進出しており、来年1月のクイン戦本戦に向けて 好調を持続している。なお、今月21日にクイン位の挑戦者決定戦を戦う吉峰 、片瀬の両選手はこの大会には出場しなかった。
 女流選手権は全国を巡る形で開催されており、来年は11月上旬に兵庫県篠 山市で行なわれる。 [池田・早川]

  A級(49名) B級(20名) C級(33名)
優勝 渡辺令恵
(横浜隼会)
古伏脇翠
(府中白妙会)
飛田侑希
福井渚会
準優勝 今村淳子
(伊勢原みちのく会)
浅川美保
(筑波大学歌留多会)
松岡貴子
(桑名若菜会)
3位 斎藤裕理
(京都府かるた協会)

山崎みゆき
(福井渚会)
小玉絢子
(筑波大学歌留多会)

田中実佳
(福井渚会)
篠原真理子
(海老名しらさぎ会)

酒井協子
(むらさめ会)
4位 岩堀聡美
(福井渚会)

山田希春
(大津あきのた会)

小西淑子
(奈良県かるた協会)

池田実穂子
(九州かるた協会)
   

1999.10.17
「挑戦者決定戦は中原×土田(名人)吉峰×片瀬(クイン)」 - 名人戦・クイン戦東西予選

第46期名人戦、第44期クイン戦の東西予選は10月17日(日)、かるた記 念大塚会館(東日本)、近江神宮勧学館(西日本)の2会場で133選手が参 加して行なわれた。
名人戦の部で東日本は中原謙太郎選手(東大かるた会)が決勝で田口貴志選 手(横浜隼会)を3枚差で逆転勝ちし初の代表となった。また西日本では下馬 評どおり福井勢が強さを発揮し土田雅選手(福井渚会)が2年連続の代表の座 を手にした。
一方クイン戦の部。東日本では学生チャンピオンの吉峰翼選手(埼玉むさし の会)が決勝で同じ高校2年生の北村恵梨選手(静岡県協)を大差で下し優勝。 西日本は片瀬亮子選手(九州かるた協会)が同会に所属する高校の後輩の池田 実穂子選手を1枚の僅差で下し優勝。吉峰・片瀬両選手はともにうれしい初代 表となった。
なお名人位奪回に向けて出場を予定していた望月準名人は、先月の練習で骨 折した右手小指の傷が癒えず、欠場した。 [早川]

攻め手鋭く!中原が混戦抜け出し初の代表に - 名人戦東日本予選
望月準名人の出場辞退で本命なき戦いとなった名人戦東日本予選。中原は一 回戦不戦の後、ベテラン大前(慶應)を12枚の大差で退け波に乗り、同世代の 加藤、中川の東京外大勢を危なげなく下し準決勝に進む。準決勝は府中の若き エース佐藤。この日の佐藤は3回戦で優勝候補の一角坪倉(東大)にタバ勝ち するなど好調だったが、中原は攻め合いの展開から佐藤のミスに乗じて差を広 げ9枚差の完勝。決勝で中原と対戦した田口は吉井、白川、春野と東大エース 層との熱戦3連戦を勝ち抜き、池原(伊勢原)を下して準決勝はベテラン松川 との対戦。試合は序盤から接戦となったが、終盤松川のお手で流れが田口に傾 き、最後は1−1の運命戦を田口がものにした。
決勝戦は田口が序盤から優位に立ち9−16と大きくリードするが、中原は 田口の堅いガードを破る構えで応戦。終盤逆転して粘る田口を3枚差で振り切 った。切れ味の良いスピード感あふれる攻めが代表の座を呼び込んだ。

東日本代表 中原謙太郎選手の話 「うれしいです。今日はもうほんとに絶好 調でした。(西の代表は土田くんについて)これまでは勝ったり負けたりでし た。とても強いことは良く知っているので全力で行きたいと思います。」

福井勢絶好調!土田が2年連続の代表に - 名人戦西日本予選
今年に入って関西の大会を席巻している福井旋風が西日本予選でも吹き荒れ、 鶴田(鹿児島)、田畑(九州)、川上(大阪暁)など福井以西の有力選手はみな、 福井の軍門に下った。
土田は緒戦で長谷(大阪暁)を下したあと、広本(広島)、田畑を退け、準 決勝では同会の先輩中谷と対戦して7枚差の勝利で堂々と決勝に進出。決勝は 川上、鶴田といった強豪を破って勝ち上がってきたやはり同会福井の下野との 対戦となったが、下野が棄権して土田が2年連続の西の代表となった。土田は 去年の挑戦者決定戦で戦った西郷名人に一つ上の舞台でリベンジすべく、中原 との挑戦者決定戦に臨む。

西日本代表 土田雅選手の話 「西日本代表の座に恥じないようがんばります。」

学生王者吉峰、スピード生かし堂々たる快進撃 クイン戦東日本予選
ベテラン、中堅、若手の強豪がひしめく注目の予選を、この夏の高校選手権 個人戦と学生選手権の二大タイトルをとった高校2年の吉峰(埼玉むさしの) が持ち前のスピードを生かして一気に勝ち上がった。予選は1、2回戦から金 山VS今村美、小池VS今村淳など強豪が激突する展開。吉峰は緒戦お手つき に苦しみ海野(静岡)と接戦を演じたが、2回戦ではベテランで優勝候補の一 角である今村美(伊勢原みちのく)を大熱戦の末5枚差で退け、若手の強豪一 藤木(早稲田)を11枚の大差で破って準決勝で小池(早稲田)と対戦。この 日の小池は今村淳(伊勢原みちのく)、中村(横浜隼)といった強豪を熱戦の 末破って勝ち上がってきたが、吉峰との対戦も先行する吉峰を小池が追うナイ スゲームとなった。しかし終盤になっても衰えない吉峰のスピードあふれる攻 めが小池陣を切り崩し4枚差で吉峰の勝ちとなった。
決勝で吉峰と対した北村(静岡県協)は全国高校選手権団体戦の覇者静岡雙 葉の主力選手で、この日は一回戦から準決勝までの4試合をすべて10枚以上 の大勝。特に3回戦では強豪山崎(東大)を14枚で下すなど快進撃だったが、 決勝は吉峰に完全に主導権を握られた。吉峰は「高2対決」を12枚の大差で 快勝し、史上最年少タイのクイン戦出場をめざす。

東日本代表 吉峰翼選手の話 「つかれました。高校選手権、学生選手権と勝 ったので、もう絶対この調子で予選も行くぞって思っていました。決定戦は絶 対に勝ちます!」

片瀬、強豪下して念願の西代表をつかむ クイン戦西日本予選
団体戦で全国制覇した高校時代からA級で活躍し、東西のクイン戦予選でず っと優勝候補の一角にあげられていた片瀬(九州)が初の代表をつかんだ。 大会は優勝候補の一番手とみられていた山崎(福井渚)が2回戦で中筋準ク イン(和歌山)と対戦して敗退。片瀬は一回戦から登場し、3回戦で関西の若 手ナンバーワンの斎藤を下し、準決勝では中筋を8枚差で堂々退け決勝に勝ち 進んだ。高校の先輩後輩対決となった決勝戦は真剣勝負の熱戦となり、終盤池 田が3−6と3枚リード。さらに池田は1−4まで追いつめるが、片瀬はここ から自陣を死守し、1−1の運命戦を制する大逆転劇で挑戦者決定戦へのキッ プを手にした。

西日本代表 片瀬亮子選手の話 「高校選手権で優勝した時のようにうれしい。 (代表は)念願でしたが、これに満足することなくがんばりたいと思います。」

[小林(好)、長谷、早川]


1999.10.11
「東大勢好調。白川が2度目のA級優勝!」 - 第18回全国かるた競技東京吉野会大会

 第18回全国かるた競技東京吉野会大会(A、B級の部)は10月11日(振)、 埼玉県川口市の川口市総合文化センターでAB2階級に122選手が参加して 行なわれた。
 A級決勝は白川雅志、坪倉岳志という東大かるた会どうしの対戦となったた め、抽選の末、白川選手の優勝となった。白川は去年1月の新春全国大会以来 2度目のA級優勝。その白川は準々決勝で最近好調の長谷川(筑波大学)に1 5枚の大差をつけ圧勝したあと、準決勝で新進気鋭の早稲田の若武者富田光も 危なげなく退ける強さを見せた。一方の坪倉も準々決勝で学生チャンピオンの 吉峰に18枚差で圧勝し、来週の名人戦東日本予選を前に順調な仕上がりぶり を見せつけた。東大かるた会はこの日ベスト8に4人が入る好調ぶりだった。 なおこの大会のCDE級は来年5月14日に開催される。

[西田・早川]

  A級(71名) B級(51名)
優勝 白川雅志
(東大)
木村祐子
(さがみ野会)
準優勝 坪倉岳志
(東大)
福田 亮
(横浜隼会)
3位 富田 光
(早大)

池原威徳
(伊勢原みちのく会)
入内島徳也
(群馬県協)

小島大海
(富士高)
4位 長谷川美里
(筑波大)

吉峰 翼
(埼玉むさしの会)

中村光紀
(東大)

吉井秀樹
(東大)
 

「東西あわせて139選手が参戦」 - 名人戦・クイン戦予選展望

 競技かるたの頂点をめざす戦いが今年も始まる。第46期名人戦、第44期 クイン戦の東西予選の出場予定選手がこのたび(社)全日本かるた協会から発 表された。
 それによると今年の出場予定選手は名人戦の部が東日本予選47名、西日本 予選31名。クイン戦の部は東日本予選30名、西日本予選31名となってお り、あわせて139選手が名人・クインをめざして激しい戦いを繰り広げる。 選手たちは、名人戦・クイン戦ともにまず東西でトーナメント方式の予選を 戦い、東西それぞれの優勝者が来月21日に東京で開催される挑戦者決定戦(3 回戦、先に2勝した選手の勝ち)に臨む。そして挑戦者決定戦の勝者が来年1 月9日に近江神宮で行なわれる「本戦」で西郷直樹名人、渡辺令恵クインにそ れぞれ挑戦する。出場予定者名簿をもとにみどころを探った。
<名人戦の部>
東日本:今年1月の名人戦でフルセットの熱戦の末、名人の座を失った望月準 名人(慶應)がリベンジめざして登場。仕上がりがよければ望月軸の展開とな ろう。全国大会入賞の常連で若手の坪倉や吉井らの東大勢、ベテランの松川(東 京東)、前田(府中白妙)らが阻めるか?
西日本:関西で行なわれるA級大会を軒並み制している福井勢が中心。ことし も昨年の代表土田をはじめ、下野、中谷、ベテラン栗原に若手の寺嶋と勢揃い して万全の布陣。大阪の若きエース川上や鶴田ら九州勢は福井包囲網を打ち破 れるか。
<クイン戦の部>
東日本:今年の4予選の中で一番予想がしにくい激戦区。昨年の代表岸上の名 前はないが、今年も今村美(伊勢原)、金山・鶴谷(東京吉野)といったベテ ランが健在。これに中村(横浜隼)、小池(早大)、山崎(東大)といった中堅 の実力派や吉峰(埼玉むさしの)・今村淳(伊勢原)の両学生チャンピオン、 宮下(静岡)、中村(筑波大)、一藤木(早大)といった若手の強豪が加わり混 戦模様だ。
西日本:最近の戦績やクイン戦にかける意気込みなどを考えれば今年も山崎(福 井)中心の戦いになりそう。準クインの中筋(和歌山)や北野(奈良)、久保 (小野田)、山下(大阪暁)ら元クイン、京都の齋藤や池田・片瀬といった九 州勢は十分に代表になる力を秘めており波乱含みの予選だ。

[早川]以上


1999.10.3
八王子にも静岡雙葉旋風。宮下初優勝!」 - 八王子大会

第16回全国かるた八王子大会は10月3日(日)、東京都八王子市の大和田 市民センターにA~E5階級288選手を集めて開催された。
 69名で争われたA級は、この夏の全国高校選手権団体戦を制した静岡雙葉 高校2年の宮下愛子選手(静岡県協)が同じ静岡県協所属の山田直之選手を2 枚の僅差で下しうれしいA級初優勝を果たした。最近のA級では一般のかるた サークルに所属する高校生選手の活躍がめだつが、高校の競技かるた部に所属 する高校生選手の優勝は7年8か月ぶりの快挙。この日の宮下は2回戦でベテ ラン今村元クインを5枚差で下した後は、春野、佐藤(直)、鶴谷(憲)と進 境著しい大学生選手を次々となぎ倒し決勝に駒を進めた。今回A級準決勝に進 んだ4人は全員A級優勝の経験がなく、フレッシュな顔ぶれで優勝が争われた。 なお、西郷名人、渡辺クインは欠場した。[江村・早川]

  A級(69名) B級(51名) C級(47名) D級1(38名) D級2(37名) E級(44名)
優勝 宮下愛子
(静岡県協)
小野寺絢香
(東京明静会)
久保田誠実
(静岡雙葉)
和田ゆう子
(富士高)
小泉麻衣
(富士高)
三原尚子
(ゆらのと会)
準優勝 山田直之
(静岡県協)
青島朋代
(静岡雙葉)
大仲喜子
(東京大)
坂口真澄
(春日部女子)
斎藤金洋
(富士高)
豊田幸世
(府中白妙会)
3位 鶴谷憲幸
(東京吉野会)

足立三千代
(東京東会)
森永真人
(暁星高)

福田亮
(横浜隼会)
大川麻理子
(星野女子)

梅田知子
(春日部女子)
鈴木克哉
(長泉高)

土肥淳子
(静岡学園)
迎琴絵
(長泉高)

半田和子
(大井川高)
岡野智子
(筑波大坂戸高)

高橋糸江
(海老名しらさぎ)
4位 佐藤直樹
(府中白妙会)

長谷川美里
(筑波大)

加藤一志
(東京外大)

北村恵梨
(静岡県協)