2006-01-11

1998.10.19 「名人戦・クイン戦東西代表に西郷・土田/岸上・中筋

第45期名人戦、第43期クイン戦の予選は18日(日)全国のA級選手(四段以上)136人が参加し、東日本・西日本に分かれて開催された。かるた記念大塚会館(東京:文京区)で行なわれた東日本予選の名人戦の部では、決勝で西郷 直樹 四段(早稲田大 学かるた会)が前田 秀彦 七段(府中白妙会)を3枚差で破り、クイン戦の部決勝では、岸上 すみれ 七段(東京東会)が今村 美智子 七段(伊勢原みちのく会)を8枚差で下して代表の座を手にした。一方、近江神宮(滋賀・大津市)で行なわれた西日本予選名人戦の部の決勝は、土田 雅 六段(福井渚会)が川上 大介 四段(大阪暁会)を枚差で下し、クイン戦の部では中筋 規江 六段(和歌山県かるた協会)が北野 律子 七段(奈良県かるた協会)を枚差で破り代表となった。今日の予選を勝ち抜いた代表は来月22日(日)にかるた記念大塚会館で行なわれる挑戦者決定戦に進み、ともに望月 仁弘 名人、渡辺 令恵 クインへの挑戦権をかけて3回戦(先に2勝したほうが挑戦者となる)を戦う。

第45期名人戦挑戦者決定戦<11月22日・かるた記念大塚会館>
西郷 直樹 四段(早稲田大学かるた会) − 土田 雅 六段(福井渚会)

第43期クイン戦挑戦者決定戦 <11月22日・かるた記念大塚会館>
岸上 すみれ 七段(東京東会)−中筋 規江 六段(和歌山県かるた協会)

<取材者の眼>
盤石の感がある望月名人、渡辺クインを脅かすような存在が登場するか注目された今年の東西予選。名人戦の部では東西とも20歳台で、挑戦者決定戦に勝てば初の名人戦本戦出場となる2人が代表の座を勝ち取ったが、クイン戦予選では注目された若手選手が中堅・ベテラン勢の壁を超えられなかった。西郷と土田はタイプは異なるが既 に何度も全国大会を制した実力派、特に西郷はこの1年間急成長しているだけに挑戦者決定戦での戦いぶりが注目される。

[名人戦東日本予選]
大学2年生の西郷は1回戦不戦勝のあと小林洋(神奈川高文連)、安藤(慶應)、加藤(東京外大)の若手を大差で下したあと、田口準名人(横浜隼)に16枚差の圧勝で決勝進出。一方のベテラン前田は大前、天野(いずれも慶應)、伊藤(筑波大)を大差で下したあと、松川元名人(東京東)を6枚、小林(東大)を3枚で破っての決勝に駒 をすすめてきた。決勝は5回戦を終えてやや疲れが感じられる前田に対し、西郷が序盤から持ち前のスピードを生かして攻守に冴えを見せ、終始8枚程度の差をキープして終盤に持ち込む 。西郷は終盤2度お手つきをするが、そのうち一度を前田が見落とすなど運にも恵まれ、追い上げる前田を3枚差で振り切った。昨期の準名人新川五段は準々決勝で大学の先輩小林に3枚差で敗れた。

[クイン戦東日本予選]
今村元クインと岸上元準クインというベテラン対決となった決勝戦は序盤こそ一進一退の展開だったが、中盤岸上がスパートして一気に差を広げる。今村は終盤自陣で3回のミスをしたのが致命傷となり、8枚差で敗退。岸上は穐山(埼玉県高文連)、宮下(静岡県協)、藤森(東大)、今村淳(伊勢原みちのく)と若手を次々と倒しての代表。一方の今村は準々決勝で金山(東京吉野)、準決勝で小澤(早稲田)という実力派をともに4枚差で降しての決勝に臨んだが及ばなかった。若手で注目の吉峰 翼選手(埼玉むさしの)は2回戦の宮下との高校生対決で敗退した。


1998.10.14 八王子大会 「渡辺クインが優勝

第15回全国かるた八王子大会(主管:九重会)は10月11日(日)、八王子市の大和田市民センターで行なわれ、A級決勝は渡辺令恵永世クイン(横浜隼会)が山崎聡子選 手(東大かるた会)を14枚の大差で破り優勝した。一昨年の女流大会以来の決勝での 対戦となった渡辺−山崎戦は中盤の出札ラッシュの時に渡辺が山崎陣に攻め込み、一 気に差を広げて逃げ切った。各級の主な入賞者は以下の通り。B級優勝の上畑、準優勝の高洲はいずれもA級昇格 の条件を満たし昇級する見込み。


A 級 B 級 C 級
優勝 渡辺 令恵 (横浜隼会) 上畑 由美子 (筑波大学) 岡野 美由紀 (早大かるた会)
準優勝 準優勝 山崎 聡子 (東大かるた会) 高洲 慶一 (早大かるた会) 後藤 和美 (富士高校)
3位 穐山 友美 (埼玉高文連)
田畑 謙 (九州かるた協会)